フランス語は、29ヵ国で公用語として使われており、さらに、国際機関では英語と同様、フランス語が使われる場面がたくさんあります。これからのグローバル社会の中でフランス語のスキルは需要な役割を担う可能性が高いです。
日本では主に仏語検定とDELF/DALFの二つの試験が使用されることが多いですが、それぞれ試験内容から資格取得のメリット等が異なります。 それぞれの違いを今回は説明します。
DELF/DALF、仏語検定の違い(概要、資格取得のメリットなど)
DELF/DALF | 仏語検定 | |
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資格の種類 | フランス国民教育省が認定した国際的に有効な資格試験。(世界の様々な国で実施。) | 日本独自の資格。 (日本国内のみで実施。) |
有効期限 | 無期限 | 2年間 |
資格のメリット | ・DELF B2またはDALF取得者は、フランスの大学の学部1年目(L1)に言語能力のテスト免除など。 | ・日本国内の大学などでの単位や編入学試験の資格取得、または交換留学に向けた学内選考要件などに活用。 ・仏検1級合格者は、日本政府観光局(JNTO)が実施する国家資格「通訳案内士」の外国語筆記試験を免除。(2013年度〜) |
試験概要 | 聴解・読解・文書作成・口頭表現の4構成。 | 主にマークシート方式。 (3級から一部語を記入、準2級から面接あり。) |
DELF/DALF、仏語検定の違い(費用・試験日程・申し込み方法)
DELF/DALF | 仏語検定 | |
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費用 | 9,900円〜22,000円 (レベルにより異なります。) (上記費用は日本で受験する場合。受験国により変わります。) | 4,000円〜13,500円 (レベルにより異なります。) (2つの級同時受験の場合は併願割引で合計額から1,000円割引) |
試験日程 | 春季(A1, B1, C1, A2, B2, C2) 6/5(土)〜6/6(日) 出願受付期間:2/26(金)~4/23(金) ーーー 秋季(A1, B1, C1, A2, B2, C2) 11/6(土)〜11/7(日) 出願受付期間:8/24(火)~9/24(金) ーーー ★東京試験(B1, B2) 3/21(日)のみ 出願受付期間: 1/15(金)~2/12(金) | 春季(1, 2, 準2, 3, 4, 5級) 1次試験:6/20(日) 2次試験:7/18(日) (2次試験は1級, 2級, 準2級の1次合格者対象) 出願受付期間:4/15(木)〜 5/26(水) ーーー 秋季(準1, 2, 準2, 3, 4, 5級) 1次試験:11/21(日) 2次試験: 1/23(日) (2次試験は準1, 2, 準2級の1次合格者対象) 出願受付期間:2021/9 上旬〜 |
申し込み方法 | 必要な書類(願書と身分証明書)を受験希望の試験センターへ持参し、受験料を支払い申し込み。 DELF/DALF公式HP | 仏語検定HP内で可能。 |
このように、DELF/DALFと仏語検定は試験内容もその活用方法も異なります。
しかし、試験経験者からはDELF/DALFの方がより高度な技術や知識、そしてスピードを求められるという意見が多く、私自身も、より獲得が難しいDELF/DALFの資格を獲得した方が将来的に幅広く役に立つと思います。
DELF B1, B2試験概要
B1は日常生活の簡単な会話を理解し、簡単な会話でコミュニケーションを取ることができるレベルです。
B2はB1からさらに一歩踏み込み、より専門的な言葉を使用し、論理的に議論をすることができるスキルも必要とされます。
試験内容 | 試験時間 | |
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聴解 | B1:録音された3つのテキストを聞き、設問に回答。(聞き取り回数:2回) 聞き取り時間:各テキスト最長6分 内容:日常会話、ラジオ番組など B2:録音された2つのテキストを聞き、設問に回答。(聞き取り回数:2回) 聞き取り時間:各テキスト最長8分 内容:インタビュー、ニュース番組、 解説、講演、スピーチ、ドキュメンタリー番組、ラジオ・テレビ放送など | B1:約25分 B2:約30分 |
読解 | B1:2つのテキストを読み、設問に回答。 内容:一般的なテーマに関して B2:2つのテキストを読み、設問に回答。 内容:ある主題について論説、またはフランス・フランス語圏に関する情報提供を目的とするテキスト。 | B1:45分 B2:60分 |
文書作成 | B1:個人的見解を表現する。 内容:一般的なテーマ(エッセィ、手紙、新聞記事等)に関して B2:自分の見解を論証する。 内容:討論・公式文書・論評に関して | B1:45分 B2:60分 |
口頭表現 | B1:意見の主張、質疑応答。 B2:与えられた短いテキストに関する見解の提示・論証、質疑応答。 | B1:準備10分 (面接約15分) B2:準備30分 (面接約20分) |
筆記試験時間合計:1時間55分
*100点満点
*合格最低点:100点中50点
*各試験に必要な最低得点:25点中5点
まとめ
言語を勉強することでその国の習慣や人々の思想についてもより深く知ることができ、さらに旅先や滞在先で現地の人々との交流を楽しむことができます。また、まだ日本語に翻訳されていない現地の生の情報もいち早く知ることができ、ビジネス視点としても重要なスキルでもあります。
しかし、独学で特に日本にいながら試験勉強は難しいと感じているかたは、是非こちらの「最新(2021年)フランス語試験DELF B1、B2攻略おすすめ勉強法」を参考にし、勉強を初めてみてください。